AIイラストや CG集を売りたいとき、「結局どのサイトが一番手取りが多いの?」と迷う場面は多いはずです。手数料率だけ見て選ぶと、思わぬ落とし穴にハマることもあります。たとえば、サイトが集客してくれないと月の売上ゼロのままだったり、規約変更で突然アカウントが停止されたりするケースです。
この記事は AIイラスト 販売サイト 比較 を、手数料・実取り分(手数料を引いた手元に残る金額)・集客力(サイトが勝手に呼んでくれるお客の量)・AI規約の 10軸 で並べた、2026年5月時点の比較ページです。FANZA同人 / DLsite / BOOTH / Patreon / Adobe Stock / pictSPACE / ココナラ の主要7サイトを軸に、必要に応じて補足のサイトも見ていきます。
なお、これ以降「PF」と書くのは「プラットフォーム=販売サイト」のことです。販売価格別の実取り分シミュレーション、状況別のベスト1早見表、最新 AI 規約のマップまでこの1ページで完結します。FANZA・DLsite・BOOTH など主要サイトごとの詳しい記事への入口にもなります。
この記事で分かること
①販売価格別の実取り分計算(500円〜10,000円のシミュレーション)/②10軸 × 7サイトの詳細比較表/③状況別のベスト1早見表/④2026年5月時点の最新 AI 規約マップ。同じ作品を同じ価格で売っても、サイトを変えるだけで手取りに大きな差が出ます。
データで見る比較ランキング — 手取り順・集客力順のベスト7
細かい比較に入る前に、よくある2つの「順位付け」を先に出します。読みたい行だけ拾ってもらえれば、自分に合うサイトの当たりがつきます。
手取り順ランキング(販売価格1,000円ベース)
販売価格を 1,000円としたとき、各サイトでクリエイターの手元に残る金額の目安です。表の前提は 税抜販売価格1,000円ベース で、消費税は購入者負担としています。
なお DLsite は 段階制手数料(販売価格が上がるほど取り分が増える仕組み)を採用しているため、価格帯で順位が大きく入れ替わります。簡単に言うと、高い作品ほど DLsite の取り分が伸びる構造です。
| 順位 | サイト | 実取り分(1,000円販売時) | 手数料の仕組み |
|---|---|---|---|
| 1位 | pictSPACE | 約912円 | 8.8%(月額支援型) |
| 2位 | BOOTH | 899円 | 5.6% + 45円/件 |
| 3位 | Patreon | 約850円 | 10% + 決済3〜5% |
| 4位 | ココナラ | 780円 | 22% |
| 5位 | DLsite | 約700円 | 段階制(〜2,000円帯は約70%還元) |
| 6位 | FANZA同人 | 約600円 | 約40%(税抜ベース) |
| 7位 | Adobe Stock | 約330円 | 報酬33%(ストック型) |
集客力順ランキング
「サイト内検索やランキング、おすすめ機能で勝手に売れる力」が 集客力 です。手取りが多くても、誰にも見つけられなければ売れません。
| 順位 | サイト | 集客力 | 向いている購買層 |
|---|---|---|---|
| 1位 | FANZA同人 | ◎ 圧倒的 | R18 デジタル作品の購買層 |
| 2位 | DLsite | ◎ 老舗の力 | 同人・インディー作品の購買層 |
| 3位 | Patreon | ○ 海外ファン | 英語圏のクリエイター支援層 |
| 4位 | Adobe Stock | ○ 世界規模 | デザイナー・素材を探す層 |
| 5位 | ココナラ | ○ 国内スキル | 個別オーダー検討中の層 |
| 6位 | pictSPACE | △ 規模小 | 国内 NSFW ファン層 |
| 7位 | BOOTH | △ 自力集客 | SNS フォロワー経由が中心 |
手取り1位 ≠ 売れる1位
2つのランキングは ほぼ逆順 です。手数料の低い BOOTH・pictSPACE は集客力が弱い。逆に集客力の高い FANZA・DLsite は手数料が高い。
たとえば同じ作品を 1,000円で売っても、BOOTH で月3本売れる人と FANZA で月20本売れる人では、売上総額がまったく違います。サイトが集客してくれるかどうかで、販売本数に大きな差が出るからです。具体的な数字はあとの「実取り分シミュレーション」の章で見ていきます。
「どこで売るか」をタイプ別に決めたい方は別記事をどうぞ
販売タイプ別(ダウンロード販売 / 月額支援 / ストック)に入口から選び方を整理した記事がAIイラストの売り場所7選|販売サイトを目的別に徹底比較です。この記事はそれより一歩深く、数字で見比べたい人向けに比較データを掘り下げています。
10軸 × 7サイト の比較表|AIイラスト 販売 手数料 比較
比較記事はたくさんありますが、ここでは手数料率だけでなく 実取り分・振込タイミング・出品制限・海外送金 まで10軸で並べます。家電量販店のスペック比較表のような感覚で、気になる軸だけ横に追ってください。
スマホは横スクロールでご覧ください
最重要の3軸(手数料・集客力・AI規約)を最初に並べています。運用面の詳細(振込タイミング・最低支払額など)は、その下の「運用面の5軸」をタップして展開できます。
基本5軸 — 手数料・集客力・AI規約・R18可否・審査期間
| サイト | 手数料 | 集客力 | AI規約 | R18 | 審査期間 |
|---|---|---|---|---|---|
| FANZA同人 | 約40% | ◎ | AI申告3分類・月3本制限・AIフロア | ◎ | 1〜2週間(繁忙期は数ヶ月) |
| DLsite | 段階制(最大80%還元) | ◎ | AI申告2分類・月3作品・AI生成フロア | ◎ | 数日〜1週間 |
| BOOTH | 5.6% + 45円(2025年10月改定) | △ | 対応強化中・大量出品/模倣はBAN | ○ | 事実上なし(即日) |
| Patreon | 10%+決済3〜5% | ○(海外) | AI作品OK・成人向けは別審査 | ○ | なし(規約遵守前提) |
| Adobe Stock | 報酬33% | ○ | AI生成OK・申告必須 | × | 数日〜数週間 |
| pictSPACE | 8.8% | △ | AI作品OK・国内サービス | ◎ | なし |
| ココナラ | 22% | ○ | AI出品は申告必須・条件付き販売可 | × | 数日 |
運用面の5軸 — 出品制限・振込・最低支払額・海外送金・特記事項
運用面の詳細5軸を展開する(出品制限・振込タイミング・最低支払額・海外送金・特記事項)
| サイト | 出品制限 | 振込タイミング | 最低支払額 | 海外送金 | 特記事項 |
|---|---|---|---|---|---|
| FANZA同人 | 月3本(AI作品) | 月末締・翌々月15日 | 5,000円 | 対応 | AIフロア隔離あり |
| DLsite | 月3作品(AI作品) | 月末締・翌月20日 | 3,000円 | 対応 | 段階制80%還元帯あり |
| BOOTH | なし | 随時・即時振込可 | 1円 | 対応 | Pixiv連携で集客補助 |
| Patreon | なし | 毎月初に支払い | $25 | PayPal/Payoneer 必須 | 成人向けは別審査 |
| Adobe Stock | 枚数上限なし | 月次振込 | $25 | 対応 | 1DL 100〜300円 |
| pictSPACE | なし | 月末締・翌月末払 | 3,000円 | 国内のみ | FANBOX代替の有力候補 |
| ココナラ | なし | 翌月末払 | 3,000円 | 国内中心 | AI出品は申告必須・R18不可 |
手数料率の低さだけで選ぶと0円問題が起きる
BOOTH の 5.6% + 45円(2025年10月改定)は確かに業界最安です。しかし、サイト内で勝手に売れる仕組みがほぼないため、SNS で集客できなければ売上ゼロ。
逆に FANZA の40%は高く見えますが、サイトが集客してくれるので「出品するだけで一定数売れる」状態を作れます。次の章で実際の手取りの差を数字で見てみます。
手数料の仕組みは4タイプある
サイトによって手数料の取り方が違います。大きく4タイプに整理すると、比較が一気に楽になります。
- ① 固定%型: FANZA同人(約40%)/ Adobe Stock(報酬33%)。販売価格に対して一定の%が引かれる、最もシンプルな仕組み
- ② 段階制型: DLsite(4,000円以上で還元率80%)。販売価格が上がるほど取り分率が上がる、累進課税の逆のような仕組み
- ③ 低% + 固定費型: BOOTH(5.6% + 45円/件)。%は安いが、1件あたりの固定費があるため低価格作品ほど影響が大きい
- ④ プラットフォーム手数料 + 決済手数料型: Patreon(10% + 決済3〜5%)。サイト手数料に加え、クレジットカード決済の手数料が別途引かれる
販売価格別の手取りシミュレーション
「手数料 5.6% vs 40% って、実際にいくら違うの?」を、販売価格別に計算したのが下の表です。同じ作品を同じ価格で売っても、サイトを変えるだけで手取りに最大3倍近い差が出ます。引っ越し前に「家賃と手取りの差し引きいくら?」を計算するのと同じ感覚で、自分の単価帯の行を横に追ってみてください。
なお、表は 税抜販売価格をベースに試算 しています(消費税は購入者負担として計算)。実際の手取りは登録国・インボイス対応の有無などで多少前後します。
| サイト | 500円 | 1,000円 | 3,000円 | 10,000円 |
|---|---|---|---|---|
| BOOTH | 427円 | 899円 | 2,786円 | 9,389円 |
| pictSPACE | 456円 | 912円 | 2,736円 | 9,120円 |
| Patreon | 約425円 | 約850円 | 約2,550円 | 約8,500円 |
| DLsite(段階制) | 約350円 | 約700円 | 約2,250円 | 約8,000円 |
| ココナラ | 390円 | 780円 | 2,340円 | 7,800円 |
| FANZA同人 | 約300円 | 約600円 | 約1,800円 | 約6,000円 |
| Adobe Stock | 約165円 | 約330円 | 約990円 | 約3,300円 |
DLsite の段階制を補足すると、税抜2,000円以下は約70%還元、2,001〜4,000円は約75%、4,001円以上で 80%還元 に切り替わります。高単価のシリーズ作品ほど DLsite の取り分が伸びる仕組みです。
販売本数を掛けると順位はひっくり返る
1作あたりの手取り1位は BOOTH ですが、月の売上総額 で考えると話は変わります。
3,000円の作品を売った場合の月の手取りを試算すると:
- BOOTH で月1本(手取り 2,786円 × 1本)= 月 2,786円
- FANZA同人 で月10本(手取り 約1,800円 × 10本)= 月 18,000円
サイトの集客力が違うので、同じ単価でも販売本数に差が出るからです。「単価 × 販売本数 = 売上総額」のフレームで考えるのがコツで、手取り1位のサイトが「稼げる1位」になるとは限りません。
DLsite の単価戦略(4,000円以上で還元率80%を活かすシリーズ化)はAI CG集の価格設定|売上最大化する値段の決め方で詳しく扱っています。
インボイス未登録時の影響(簡単に言うと)
インボイス(適格請求書) は2023年10月から始まった消費税の制度です。未登録だと、PF 側が払う消費税が増える分、クリエイターへの取り分から少し引かれることがあります。
3,000円の作品で見たとき、未登録による手取り減はおおよそ次の通りです。
- 2026年5月時点(経過措置で控除8割): 取り分への影響 1〜2%低下(約36円減)
- 2026年10月以降(控除5割): 取り分 2〜3%低下(約66円減)
- 2029年10月以降(控除0%): 取り分 4〜5%低下(約132円減)
各サイトの対応は異なり、たとえば BOOTH は登録の有無で取り分計算が明確に分かれます。DLsite と FANZA は未登録でも段階制・固定率を維持する運用です。
年間売上1,000万円以下なら基本的にインボイス登録は不要ですが、サイトの取り扱いは年々厳しくなっています。
ベスト7詳細レビュー — 各サイトの強み・弱み・向いている人
7サイトを順に深掘りします。それぞれの「強み・弱み・向いている人」を最短で押さえる構成です。各サイトの個別ガイドは末尾の関連記事から飛べます。
①FANZA同人 — 集客力No.1の王道、ただし月3本制限
FANZA同人 の最大の強みは 集客力 です。サイト内検索・ランキング・おすすめ機能で自然に購入者が流入するため、自分で集客しなくても出品するだけで一定数が売れるポテンシャルがあります。購買力の高い R18 ユーザー層を抱えていて、CG集販売のスタンダードと言えます。
弱みは手数料の高さと制約です。手数料は約40%、AI作品は 月3本制限 があり、AI フロア隔離(AI 作品だけを集めた専用カテゴリ)で通常のランキングや検索からは外れる扱いになっています。月3本のため、量産戦略は機能しません。
向いている人: 集客を PF に任せたい人 / 月3本以内で質を高めて単価で稼ぎたい人 / R18 ジャンルが本職の人。出品手順・AI 申告3分類・月3本制限の運用はFANZA AIイラスト出品ガイドで全ステップ解説しています。
②DLsite — 段階手数料80%で単価が活きる老舗
DLsite は2026年で30周年の老舗マーケットです(登録170万作品・会員1,470万人、いずれも公式公表値の目安)。強みは2つあります。
1つは 段階制手数料 で、税抜4,000円以上の作品なら還元率が80%に上がります。もう1つは 翌月20日振込(最低支払額3,000円)で、FANZA より約1ヶ月早く現金化できます。AI 生成フロアでは AI 専用の集客動線もあります。
弱みは月3作品制限と AI 生成フロアへの隔離です。複数サークルを作って回避する運用も同じ罰則対象で、3作品の上限は守る前提で動く必要があります。
向いている人: 単価4,000円以上のシリーズ作品を出せる質志向 / FANZA との二刀流で出品先を分散したい人。出品の全ステップはDLsite AIイラスト出品ガイドで扱っています。
③BOOTH — 手数料最安、ただし集客は完全自力
BOOTH は pixiv が運営するダウンロード販売プラットフォームで、手数料が 5.6% + 45円/件 と業界最安です。審査も事実上なく、登録後すぐに出品できます。出品制限もないため、量産派には魅力的な選択肢です。
一方、サイト内集客はほぼゼロに近く、Pixiv 連携や SNS での自力集客が必須です。2025年7月から AI 作品への対応が強化されていて、大量出品や特定作家への依拠性が高い作品はアカウント停止の対象になっています。
向いている人: SNS フォロワー1,000人以上 / 量産で本数を稼ぎたい人 / 最初の1作を出す練習場として。なぜ BOOTH で売れないのかはBOOTH AIイラストが売れない 7つの原因で原因別に解説しています。
④Patreon — 海外ファンを取り込める月額支援型
Patreon は世界最大のクリエイター支援プラットフォームで、英語圏ファンを獲得できる点が最大の強みです。手数料は 新規クリエイターは一律10%(旧プランは5〜12%)+ 決済手数料3〜5%。AI 作品の投稿は認められていて、海外市場は日本よりも AI 作品への抵抗感が低い傾向があります。
弱みは自力集客が必須なことと、海外送金(PayPal / Payoneer 経由)が前提になることです。日本の銀行口座へ直接振り込まれる仕組みはありません。
向いている人: 英語圏向けコンテンツを作れる人 / 月額の継続収入が欲しい人 / SNS フォロワーが既にいる人。登録手順・支援プラン(Tier)の設計($5/$15/$30)・送金経路はPatreon AIイラスト 始め方で扱っています。
⑤Adobe Stock — ストック資産化、PIXTA 撤退後の主要選択肢
Adobe Stock は世界最大級のストック素材サイトで、AI 生成画像も審査を通過すれば販売可能です。クリエイター報酬は 販売価格の33%(1DLあたり100〜300円程度)。1枚売って終わりではなく、登録した画像が何度でも DL されるたびに少額収入が積み上がる ストック販売 モデルです。
弱みは審査基準が厳しいことと、安定供給が必要なことです。月数百枚を高品質で連続供給できないと、まとまった収益にはなりにくい構造です。R18 コンテンツは扱えません。
向いている人: Stable Diffusion などのバッチ生成で月数百枚作れる人 / 副収入として資産化したい人 / NSFW 以外で勝負したい人。利用前に公式の「ジェネレーティブ AI コンテンツ」ガイドラインを確認するのがおすすめです(公式: Adobe Stock コントリビューター)。
⑥pictSPACE — FANBOX BAN 後の国内月額支援
pictSPACE は国内サービスのクリエイター支援プラットフォームで、手数料 8.8% と Patreon より低く、日本語完結で運営できる点が強みです。AI 作品 OK で R18 にも対応しています。2023年7月の FANBOX AI 禁止 以降、移行先として急速に存在感を増しました。
弱みは規模の小ささです。サイト内集客は弱く、海外ファンへのリーチもありません。SNS や FANBOX からの誘導が前提になります。
向いている人: 国内ファン中心の活動 / Patreon の海外送金が面倒な人 / FANBOX の代替を探している人。FANBOX BAN 後の選択肢はFANBOX BAN後の移行先5選|Patreon・pictSPACE比較で5社まとめて比較しています。
⑦ココナラ — スキル販売型、AI 出品は申告条件付きで販売可
ココナラは「スキルのマーケットプレイス」です。AI 出品は申告必須 で、AI を使ったオーダーメイドイラストを申告のうえ出品できます。R18 コンテンツは扱えません。手数料は22%。
強みは1案件単価が3,000〜30,000円と高めなことと、固定ファン(指名買い)を得やすいことです。CG集販売とは違う収益チャネルとして併用するイメージが現実的です。
向いている人: AI を使ったオーダーイラスト・キャラデザを提供できる人 / CG集と別チャネルで案件単価を取りたい人。出品前に AI 出品ガイドラインの最新確認をしておくと安心です(公式: ココナラ)。
AI規約の最新マップ — 2026年5月時点の各サイト対応
AI 作品の取り扱いは、この1年で大きく動きました。学校の校則変更が年に何度も更新されるような感覚で、1つのサイトに依存していると規約変更1つで収益がゼロになります。各 PF の現状をマップで押さえます。
| サイト | AI作品の販売可否 | AI申告 | R18 × AI | 規約の強さ | 直近の変更 |
|---|---|---|---|---|---|
| FANZA同人 | 可(フロア分離) | 必須・3分類 | 可 | 強(公式) | 2024〜AI申告整備 |
| DLsite | 可(AI生成フロア) | 必須・2分類 | 可 | 強(公式) | 2024年2月フロア新設 |
| BOOTH | 可(条件付き) | 推奨 | 可(要年齢確認) | 中(運用強化中) | 2025年7月 対応強化 |
| Patreon | 可 | なし | 別審査要 | 中 | 成人向け審査の継続改定 |
| Adobe Stock | 可(審査制) | 必須 | 不可 | 強(審査厳格) | 2024〜AI受け入れ基準改定 |
| pictSPACE | 可 | なし | 可 | 弱 | FANBOX禁止後に伸長 |
| ココナラ | 可(申告必須) | 必須 | 不可 | 強 | AI出品ガイドライン整備 |
AI 規約 変動の年表(2023〜2026)
- 2023年5月1日: DLsite が AI 生成作品の一時取り扱い停止
- 2023年7月: pixivFANBOX が AI 生成コンテンツの投稿を原則禁止
- 2024年2月: DLsite が AI生成フロアを新設、AI 作品の取り扱いを再開
- 2024〜2025年: FANZA同人 が AI 申告3分類を整備、DLsite が月3作品制限を導入
- 2026年4月20日: PIXTA が AI 素材の新規受付を停止
- 2026年5月22日: PIXTA が既存 AI 素材の販売を完全停止(AI ストック完全撤退)
1サイト依存は規約変動 = 即収益ゼロ
このマップから分かるのは、AI 関連ルールは1年で大きく動く ということです。1サイトに集中すると、規約変更1つで売上ゼロになるリスクがあります。DL販売2社 + 月額1社 + ストック1社 の4本立てが、規約変動への保険になります。詳しい実例は次の章で具体的に追います。
属性別ベスト1の選び方 — フローチャートで意思決定
比較表だけ見ると迷うので、状況別に「あなたの場合のベスト1」を進路相談チャートのようにまとめます。7パターンに当てはめてみてください。
パターン1: まだ1作も出していない → BOOTH(即日出品で練習)。審査がなく、手数料も最安です。最初の1作を出して反応を見るには最適。詳しくはBOOTH AIイラストが売れない 7つの原因 / 作品の作り方はAI CG集の作り方 完全ガイド。
パターン2: CG集を R18 で本格販売したい → FANZA同人 + DLsite の二刀流。集客力No.1とNo.2を同時に押さえつつ、月3本/3作品の上限を分散できます。詳しくはFANZA AIイラスト出品ガイド / DLsite AIイラスト出品ガイド。
パターン3: 質志向・単価4,000円以上のシリーズで戦いたい → DLsite(80%還元帯)メイン。段階制手数料を最大限活かせる価格帯です。詳しくはDLsite AIイラスト出品ガイド / AI CG集の価格設定。
パターン4: 量産派・月数本以上を出したい → BOOTH 主軸 + FANZA同人/DLsite サブ。BOOTH の無制限を活かしつつ、月3本枠は質の高い作品で固めるのがコツ。詳しくはBOOTH AIイラストが売れない 7つの原因。
パターン5: SNS フォロワー1,000人以上いる → BOOTH + Patreon。手数料最安で利益を最大化しつつ、月額継続収入の基盤も作れます。詳しくはPatreon AIイラスト 始め方。
パターン6: 海外向け・英語圏を狙いたい → Patreon メイン。手数料10%で英語圏ファンを取り込めます。詳しくはPatreon AIイラスト 始め方。
パターン7: ストック資産化したい → Adobe Stock + イラストAC。PIXTA 撤退後の主要選択肢として、2サイトに分散して資産化する形が現実的です。
多くの中級者は4本立てに落ち着く
複数 PF で活動している中級者の多くは「FANZA同人 + DLsite + BOOTH + Patreon」の4本立てです。DL 販売3社で集客力と手数料のバランスを取り、Patreon で月額の継続収入を作る組み合わせ。規約リスクと収入源を同時に分散できます。
規約変動の実例から学ぶリスク分散
投資の世界で「卵を一つのカゴに盛らない」と言うのと同じで、AIイラスト販売も1つのサイトに集中するのは危険です。「リスク分散しましょう」と言葉で言われても動きにくいので、実際に起きた3つの規約変動ケース を見ながら、当時何が起きて、影響を受けた人がどう移ったかを具体的に追ってみます。
ケース1: 2023年7月 pixivFANBOX が AI 作品を原則禁止
何が起きたか: FANBOX 一本で月額支援を受けていた AI クリエイターが、投稿停止と既存コンテンツの取り下げに追い込まれました。FANBOX は AI 作品の販売を 原則禁止 する方針に転換し、違反するとアカウント停止の対象になります。
影響規模は公式数字こそないものの、観察ベースでは 数百〜数千名規模 の AI クリエイターが移行先を探すことになりました。移行先は大きく3パターンに分かれています。
- Patreon: 海外ファンへのアクセス、AI 作品 OK、手数料10%
- pictSPACE: 国内サービス、日本語完結、手数料8.8%
- Fantia: NSFW に強い国内サービス
学び: ファンを抱える月額型 PF は、規約変動の影響を受けると 即収益ゼロ になります。複数の月額 PF に分散する、もしくは DL 販売も並走させるのが保険です。FANBOX 移行先5社の詳しい比較はFANBOX BAN後の移行先5選で扱っています。
ケース2: 2026年5月 PIXTA が AI 素材を完全撤退
何が起きたか: PIXTA が 2026年4月20日に AI 素材の新規受付を停止、5月22日に既存 AI 素材の販売を停止 すると発表しました。AI ストック販売者にとっては、数年積み上げた素材資産が一気にゼロになる事態です。
PIXTA は国内最大級のストックフォト・イラストサイトで、AI 受け入れに前向きな時期があったため、ここに集中投資していた人ほど打撃が大きい結果になりました。移行先の主軸は Adobe Stock(AI 受け入れを継続)になりますが、リビルドには「審査・タグ付け・再申請」の工程が必要で、数週間〜数ヶ月の機会損失が発生しています。
学び: ストック資産化は中長期で価値があるモデルですが、1 PF に集中して資産化するのは危険 です。最低でも 2 PF(Adobe Stock + イラストAC など)に並列出品して、規約変動による資産消失のリスクを分散しましょう。副業全体の現実はAIイラスト副業の現実で扱っています。
ケース3: FANZA 月3本 + DLsite 月3作品 の同時運用(2024〜現在)
何が起きたか: FANZA同人 と DLsite が、ほぼ同時期に AI 作品への 月作品数上限(FANZA は月3本、DLsite は月3作品)を導入しました。「量産で本数を稼ぐ」モデルは公式に頭打ちになっています。
月10本ペースで出していた量産派の対応は、3パターンに分かれました。
- BOOTH(無制限)への作品分散: 月10本のうち月3本を FANZA・DLsite、残りを BOOTH に振り分け
- 単価上げ戦略: DLsite 段階手数料80%帯(税抜4,000円以上)にシフトして、本数を減らしても売上を維持
- シリーズ化: 1作品の単価を上げ、月3本のうち2本をシリーズの続編にあてる構成
学び: PF の収益モデルが「量産抑制 + 単価誘導」にシフトしたら、こちらの戦略も切り替えが必要です。月本数で稼ぐモデルが壊された場合、単価で稼ぐモデル に転換する判断が早いほど傷が浅く済みます。
3ケースから引き出せるリスク分散の3原則
- 1サイト集中は規約変動 = 即収益ゼロ: 最低でも DL販売2社 + 月額1社の3本立てを基本に
- 同一作品を複数サイトに出品: FANZA・DLsite・BOOTH は非独占契約。同じ作品を3サイト同時出品で規約変動への保険になる
- サイトの収益モデルが変わるタイミングで戦略を切り替える: 「量産抑制 + 単価誘導」のようなサイト側の方針シグナルを察知して、こちらの売り方を変える
関連記事 — 詳しい個別ガイドへ
ここまではサイト同士の横並び比較でした。各サイトの出品手順、規約の細部、ジャンル選び、価格設定など、もう一歩深い情報は個別の記事で扱っています。
AIイラストの売り場所7選|販売サイトを目的別に徹底比較
販売タイプ別(DL販売 / 月額支援 / ストック)の入口ガイド。この記事より先に読むと、自分の販売スタイルが整理できます。
AI CG集の価格設定|売上最大化する値段の決め方【2026年版】
段階制手数料・サイト別の卸価格テーブル・インボイス経過措置を踏まえた価格戦略。実取り分シミュレーションの深掘り版です。
FANZA AIイラスト出品ガイド|登録〜販売開始まで【2026年版】
クリエイター登録・AI 申告3分類・月3本制限・AI フロア対策まで全ステップ解説。
DLsite AIイラスト出品ガイド|月3作品制限を活かす戦略【2026年版】
サークル登録・AI 申告・月3作品制限・段階手数料80%・AI 生成フロアまで完全解説。
BOOTH AIイラストが売れない 7つの原因と対策【2026年】
手数料最安なのに売れない原因と対策。Pixiv 連携の集客術から FANZA・DLsite との使い分けまで。
Patreon AIイラスト 始め方|2026年の手数料・規約・送金対応版
新クリエイター 10% 手数料・Tier 設計・PayPal/Payoneer 送金まで日本語で完全解説。
FANBOX BAN後の移行先5選|Patreon・pictSPACE比較【2026年】
pixivFANBOX の AI 禁止で BAN された・される前に。主要5社の手数料・AI 規約・実質手取りを2026年最新比較。
AI同人の始め方【2026年】初心者向けの完全ガイド
AI 同人活動の全体像。販売サイト選定はもちろん、ジャンル選び・規約・最初の1作の作り方まで網羅。
AIイラスト販売サイト比較に関するよくある質問
AIイラストの販売サイトでおすすめはどれですか?
あなたの状況によって変わります。R18 で本格的に売るなら FANZA同人 + DLsite の二刀流 が定石、手数料を抑えて練習から始めるなら BOOTH、海外ファンも狙うなら Patreon が有力です。本記事ではベスト7サイトを比較し、状況別の早見表で7パターンに整理しています。
同じ作品を複数サイトに出品しても大丈夫ですか?
可能です。FANZA同人・DLsite・BOOTH は 独占契約ではない ため、同じ作品を複数サイトに同時出品できます。むしろ規約変動への保険として、主要 PF に並列出品するのが推奨運用です。Patreon や pictSPACE のような月額支援は性質が違うので、DL 販売 + 月額支援の組み合わせで使い分けます。
手数料率の低さだけで選ぶと損するのはなぜですか?
手数料が安いサイト(BOOTH 5.6%、pictSPACE 8.8%)は サイト内の集客力がほぼゼロ だからです。SNS や Pixiv で自分でファンを連れて来られなければ、いくら手数料が安くても売上0円のまま終わります。逆に手数料40%の FANZA はサイトが集客してくれるため、出品するだけで一定数が売れます。月の手取り = 単価 × 販売本数 × (1 - 手数料率) で考えるのが正解です。
集客力と手数料、どちらを優先すべきですか?
SNS フォロワー1,000人以下なら 集客力優先(FANZA・DLsite)、フォロワー数千〜万人いるなら 手数料優先(BOOTH・pictSPACE)が目安です。自力集客できる人は手数料を取りに行き、できない人は集客力に頼るのが合理的です。両方できるなら、両方のサイトに同じ作品を出して両取りも可能です。
AIイラストの販売で振込が一番早いサイトはどこですか?
BOOTH が最も早く、売上は随時・最低支払額1円から振込できます。次に DLsite(月末締・翌月20日、最低3,000円)。FANZA同人 は月末締・翌々月15日と一番遅いですが、その代わり集客力が圧倒的という構造です。海外送金が必要な Patreon・Adobe Stock は PayPal / Payoneer 経由で月次振込、最低 $25 からです。
AIイラストのストック販売は2026年でも収益化できますか?
可能ですが、選択肢は狭まりました。PIXTA は2026年5月22日に AI 素材の販売を完全停止、Shutterstock も AI に厳格、iStock も AI に消極的です。主要な選択肢は Adobe Stock(AI 受け入れ継続、報酬33%)と イラストAC(1DL 約4円)で、両方に並列出品してリスク分散するのが現実的な運用です。
月額支援(Patreon等)と DL 販売は両立できますか?
両立できます。むしろ多くの中級者は DL 販売 + 月額支援 を併用しています。DL 販売(FANZA・DLsite・BOOTH)でファンを獲得し、そのファンに月額支援を案内する流れが王道です。新作の先行公開、メイキング(プロンプト設計の解説)、限定差分などの特典で月額支援を魅力的にできれば、収益が安定します。
海外向けに売りたい場合、どのサイトがいいですか?
Patreon が有力です。世界最大のクリエイター支援プラットフォームで、英語圏のファンを獲得できます。英語圏は AI 作品への抵抗感が日本よりも低い傾向があり、クオリティの高い作品なら支援を集めやすい環境です。Adobe Stock も世界規模ですが、こちらは素材販売型なので毛色が違います。両方を組み合わせるのも有効です。
規約変更でアカウント停止になるリスクはどう減らせますか?
3つの原則で減らせます。①1サイト集中を避け最低3サイトに分散する(DL販売2社 + 月額1社)、②同一作品を複数サイトに並列出品する(FANZA・DLsite・BOOTH は非独占)、③サイトの方針が変わるシグナルを察知して戦略を切り替える(月本数制限が入ったら単価戦略に転換するなど)。本記事の「リスク分散」章で、FANBOX BAN・PIXTA 撤退・FANZA/DLsite 月3制限の3つの実例を扱っています。
まとめ — 今週の見直しタスク3つ
10軸の比較表と手取りシミュレーションを踏まえて、今週から動ける3つのタスクに落とします。1サイトに依存せず、複数サイトを並行して動かす形に整えるのが狙いです。
- 今週: 出品中の1〜2サイトについて、規約・手数料を上の比較表で再確認する。認識ズレ(古い情報のまま動いていないか)を洗い出す
- 今週: 実取り分シミュレーションの表で、自分の単価帯ならどのサイトが手取り最大かを5分で計算する
- 今月: 未出品のサイトを1つ追加する。FANZA か DLsite の二刀流 / Patreon の月額支援 / Adobe Stock の副収入 のいずれか、自分の状況に合うものから
複数サイトに並行出品し始めると、別の悩みが出てきます。「あの作品、プロンプトとシード(生成時の呪文と乱数の種)は何だったっけ?」問題です。2サイト目・3サイト目に同じ作品を出すとき、説明文・差分構成・モザイクの有無を揃え直す場面で、過去作の生成設定を呼び出したくなります。